職種紹介:人材派遣会社社員の仕事や業務内容とは
派遣スタッフとして働きたい人に対し、派遣先となる企業での仕事をあっせん
人材派遣会社とは、派遣スタッフとして働きたい人に対して、派遣先となる企業での仕事をあっせんする会社です。
具体的には、派遣先企業の「こんなスキルを持つ人材に来てほしい」といったニーズをヒアリングしたうえで、
登録している多数の派遣スタッフの中からそれに見合う人材をピックアップし、
派遣先企業へと送り込みます。
大手企業では新卒採用として定期的な採用を実施しており、
「総合職」として一括採用されたのち、本人の適性や希望に応じて「営業」「コーディネーター」
といった各部門・職種に配属となる流れが一般的です。
平均年収は、400万円~500万円程度ですが、
自分が担当した契約が成立すると「インセンティブ」が支給される会社もあります。
業界自体は景気の波に左右されやすいものの、
人材派遣会社は「企業と人材の橋渡し」的な役目を果たす存在として必要とされており、
IT、医療、介護といったさまざまな業界の活性化や、人の可能性を引き出すことに期待が集まっています。
「人材を求める企業」と「働きたい人」の架け橋となる
人材派遣会社で働く社員は、新規で取引先企業を見つけてくるための営業活動をはじめ、
登録スタッフへの派遣先企業の紹介、各種セミナーや研修・講習会の開催、
スキルアップに関するアドバイスや相談など、さまざまな仕事をしています。
人材派遣会社は、人を求める企業と登録スタッフをつなぐ「架け橋」となり、
双方にメリットがあるサービスを提供していくことが重要な役割となります。
業務に関連するいくつかの資格がある
人材派遣会社で働くうえで、何か特別な資格が求められることは普通ありません。
ただし、人材業界における業務に関連する資格として、
「人材コーディネーター」や「キャリアカウンセリング」関連の民間資格がいくつかあります。
また、2016年より開始した国家資格の「キャリアコンサルト試験」は、
合格したのち指定機関に登録することで「キャリアコンサルタント」を名乗ることができます。
この試験に合格して登録した人は、人材サービス業界、ハローワーク、大学のキャリアセンター、
若者の自立支援機関などで幅広く活躍することができます。
さらに、働く人々の技能と地位向上を目的とした国家検定「キャリアコンサルティング技能検定」
などの取得を目指していく人もいます。
人材派遣会社社員のやりがい、楽しさ
たくさんの人から感謝される
人材派遣会社は、働き手を探している企業と、働きたいと考える人の架け橋となる、
いわば「人と人をつなぐ」仕事です。
人が深く関わる仕事はマニュアル通りにいかない場面が多々あるため、
ときにストレスが溜まったり、大変だと感じたりすることもあるでしょう。
しかし、クライアント企業と派遣スタッフのマッチングがうまくできた際には、
どちら側からも「ありがとう」の声をかけてもらえます。
自分の力で困っている企業や人を助けることができれば、
頑張った甲斐があるなと思えますし、信頼が積み重なるほど、ますます自信がついていきます。
人のお世話をすることが好きな人であれば、
どんな苦労も「ありがとう」の一言で吹き飛んでしまうでしょう。
人の魅力・長所を見つけられる
人材派遣会社の仕事では、派遣スタッフとの面談やキャリア相談の場を通じて
「人の長所を見つける」ことを意識的に行います。
その人がどのような経験を積み、今後どういった仕事をしたいのかなど、
相手の話を聞くことはもちろんですが、派遣スタッフ自身が気づいていない能力を見つけ出し、
その能力を生かせる場を紹介することも人材派遣会社の重要な役割です。
誰よりも人の可能性を信じ、それを応援する。
スキルをもつ人材を必要としている企業のお手伝いをする。
働きたいと考える人の就業機会を増やす。
日々のこうした仕事を通じて、多くの人がイキイキと働くことをサポートできるのは、
人材派遣会社社員のやりがいです。
人材派遣会社社員のつらいこと、大変なこと、苦労
企業とスタッフの板挟みになることも
人材派遣会社で働くうえでの大きな課題は、
ビジネスとして扱う商品が「モノ」ではなく「人」であることです。
したがってマニュアル通りにはいかないケースも多々出てきますし、
企業と登録スタッフ双方が妥協をしたりできる限り納得できるようなマッチングを心がけ、
両者にメリットがあるサービスを提供できるように調整を行う苦労があります。
また、ときには企業と登録スタッフの板挟みとなり、
両者から無理な要望をぶつけられたり、クレームを受けたりすることもあるかもしれません。
人と深く関わる仕事だからこそ、やりがいがある反面、ストレスを感じてしまう人もいるようです。
人材派遣会社社員に向いている人・適性
人に対する興味、情熱、努力を継続する
人材派遣会社社員に向いているのは、人と接することが大好きで、
人に対する興味関心が強くある人だといえます。
人材派遣ビジネスでは、「人」という無形のサービスを提供する重要な役割を担います。
ときには人の心の葛藤や深い闇の部分に触れることもあるがゆえに、
人と関わること、人の生き方や価値観について深く考えていける人に適性があるといえます。
また、登録スタッフの夢や目標に寄り添い、
その人自身が気づかないような適職をアドバイスしたり、フィードバックを行う機会も多くあります。
人を応援したい気持ちや、誰かを助けたい気持ちが強い人も、人材派遣会社社員に向いているといえます。