職種紹介:メンタルトレーナーの仕事や業務内容とは
心理学の手法を用い、クライアントが抱える悩みや問題に対してメンタル面からサポート。
メンタルトレーナーの仕事は、クライアントが抱える悩みやストレスのケア、問題解決、
目標達成などを目的として「精神力(メンタル面)」からサポートすることです。
心理学をベースにしたカウンセリングやコーチングを実践しながらクライアントの心の状態をよくすることで、
身体の動きやパフォーマンスをよりよく導きます。
メンタルトレーナーになるために絶対に必要とされる資格や決まったルートはありませんが、
大学・短大の心理学科や、民間のスクール、通信講座などで心理学やメンタルトレーニングを学ぶことができます。
人々の心の不安や悩みが複雑化するなか、スポーツ、ビジネス、芸術、教育、医療など
広い領域でニーズが高まりつつある仕事ですが、就職の場や働き方は確立されきっておらず、
収入面では不安定になりがちです。
これからメンタルトレーナーを目指す人は、
自分自身で進みたい道や方向を定めていく姿勢が求められるでしょう。
心理カウンセラーとの違い
メンタルトレーナーは、心理カウンセラーとも似た職業です。
ただ、心理カウンセラーがクライアントの悩みや苦しみ、
悲しみを軽くすることを目指すのに対し、
メンタルトレーナーは目標達成のためのケアやサポートに重点を置いて関わっていきます。
また、基本的に個人を対象とする心理カウンセラーに対し、
メンタルトレーナーは企業などの組織に対応することもあります。
心理学をベースにした専門知識が必要
メンタルトレーナーに絶対に必要とされる学歴や資格はありません。
ただし、働くうえでは心理学をベースにしたメンタルトレーニングに関する専門的な知識や、
カウンセリング技術などを身につけている必要があります。
このようなスキルは大学・短大の心理学科や、民間のスクール、通信講座などで学ぶことができます。
なお、スポーツ分野のメンタルトレーナーになりたいなど、
将来進みたい分野が明確に決まっている場合は、
スポーツ心理学科やスポーツ心理学コースを置く大学への進学がおすすめです。
メンタルトレーナーのやりがい、楽しさ
人の可能性を信じて、前向きになるためのサポートができる
メンタルトレーナーは、クライアントの課題に寄り添って「こうなりたい」
という姿に近づくためにサポートしていきます。
自分の行ったトレーニングによって、クライアントが少しずつでも変化し、
よい状態になったときには、非常に喜ばしい気持ちになるでしょう。
常に人の可能性を信じ、人が前向きに生きられるように支援するなかで、
自分自身も勇気づけられる場面が多々あります。
また、メンタルトレーナーはスポーツやビジネス、教育、芸術など、
多様な分野で成果を出したいと考えるクライアントに関わります。
多様な世界で活躍する人たちに貢献できることに、やりがいを感じている人は多いです。
メンタルトレーナーのつらいこと、大変なこと、苦労
知識やスキルを生かせる場がなかなか見つからないことも
メンタルトレーナーは、近年、少しずつ知名度が上がってきた職業ではありますが、
それでもまだ働き口が多くありません。
せっかくメンタルトレーニングを勉強しても、
その知識やスキルを生かす場がすぐに見つかるとは限らないのが、大変なところです。
一生懸命に学ぶ意欲だけでは、なかなか仕事が思うようにできないこともあるため、
自分自身で人脈を広げながら、チャンスを掴み取る姿勢が強く求められます。
また、この仕事はクライアントとの信頼関係が非常に重要です。
クライアントの抱える課題や考え方は一人ひとりまったく異なるため、
さまざまなケースにしっかりと対応し、信頼してもらうための難しさを感じることも多いでしょう。
メンタルトレーナーに向いている人・適性
サポート役として力を発揮できる人
メンタルトレーナーは、クライアントの目標達成や成功のために陰で支えていく仕事です。
決して自分自身が全面に出るわけではないため、目立たないところでも、
人をサポートすることに楽しさややりがいを感じられる人に向いています。
また、この仕事では、クライアントの現状と将来に対する展望、
さらには相手が抱えている問題・課題を把握するために、
相手のことをとことん理解する姿勢がなくてはなりません。
人に興味をもち、しっかりと話を聞いて悩みに寄り添える人、
根気強く課題に取り組んでいけるタイプの人は、メンタルトレーナーに向いているでしょう。