職種紹介:カイロプラクターの仕事や業務内容とは
アメリカ発祥の手技療法を施術し、人間が持つ自然治癒力を高める。
カイロプラクターは、1895年にアメリカで発祥した「カイロプラクティック」という、
代替医療の手技療法を施術する人のことをいいます。
医師のように医学的な治療をするのではなく、自然治癒力を高めることを目的にした施術を行い、
日本では厚生労働省医政局によって「医業類似行為」に分類されています。
法的な資格制度はありませんが、専門技術を要することから、特定の講座を受けて民間資格を取得し、
カイロプラクティック専門のサロンや施術院、整骨院などで働く人が大半を占めています。
スタッフとして勤務する場合の年収は300万円~400万円程度が相場といわれますが、
独立開業して成功すれば高額な収入を得ることも可能です。
自然治癒力を高めるカイロプラクティックのニーズは高まっており、
人の健康に関わる仕事であるだけに、しっかりとした養成施設で学び、確かな実力を磨いていくことが重要です。
カイロプラクティックと整体の違い
カイロプラクティックと整体は、どちらも人間の身体にアプローチし、身体の状態を改善へと導いていく施術となっています。
ただし、両者にはさまざまな違いがあります。
カイロプラクティックはアメリカ発祥で、もともとは背骨の矯正のみを行うことで身体のバランスを整えることを目的としています。
ただし、現在ではさまざまな流派や主義が誕生しており、
特殊なベッドや器具を用いた施術を行うこともあります。
カイロプラクティックは、西洋医学をベースとしたカイロプラクティック独自の理論が体系化されており、
WHO(世界保健機関)ではカイロプラクティックを代替医療として認めています。
一方、整体は日本や中国発祥とされており、身体の筋肉をほぐしたり身体のバランスを整えていきながら、
不快な症状を取り除くことを目指します。
ただし、整体には明確な定義があるわけではなく、施術内容も考え方も人によってまちまちです。
手技療法全般を「整体」と呼ぶこともあります。
カイロプラクターのやりがい、魅力
自分の施術で人々を元気にすることができる
カイロプラクターのやりがいは、自分の施術によって、
多くの人を健康へと導いていくことができるという点にあります。
とくにうれしいのは、担当した患者さんの体調が以前よりも良くなったと感じられたときや、
直接「ありがとう」「先生のおかげです」などと声をかけてもらえるときです。
また、実力次第では独立開業してやっていくこともできますし、
技術と信頼があるカイロプラクターであれば、
定年という考え方にとらわれず生涯働き続けることができるのも魅力といえるでしょう。
カイロプラクターのつらいこと、大変なこと、苦労
体力勝負で精神的にも疲れることも
カイロプラクターの仕事は、想像される以上に体力勝負の一面があります。
忙しい日には、朝から晩までほとんど休む間もなく一日中施術を続けることもありますし、
勤務時間中は立ちっぱなしになりやすいため、一日の仕事が終わるとグッタリすることもあるでしょう。
また、日々さまざまな患者さんと接することから、精神的に気疲れしてしまうこともあります。
どれだけ自分が疲れていても患者さんの前ではいつも笑顔で明るくふるまわなくてはならないことは、
カイロプラクターの大変なところです。
カイロプラクターに向いている人・適性
ヘルスケアに興味があり、人に喜んでもらうことが好きな人
カイロプラクターの仕事では、人体の構造や機能、健康について突き詰めていくため、
「ヘルスケア」の分野に興味がある人に向いている仕事だといえるでしょう。
また、リラクゼーションを目的とした「接客業」の一面もあるため、
コミュニケーションが重要なポイントになります。
患者さんの身体的な状況を詳しく把握したり、生活習慣についてアドバイスしたりする機会も多く、
話を聞くことが得意な人、さまざまな人の気持ちを理解することができる人は適性があるでしょう。
さらに、人に喜ばれることが何よりもうれしく感じられる人は、カイロプラクターに向いています。