インターネットが転職の求人応募の主流の現代において、すでに90%以上がWEB経由の応募と言われていますが、
これが果たして本当に有効な手段なのでしょうか?
私が知り合いの人事担当者から直接聞いた求人企業側の採用の裏話を暴露したいと思います。
40代以上は転職サイトの仕組みを理解しておくべき地獄
40代以降は応募の書類選考すらスルーされる地獄の仕組みがある
企業は、応募条件などを明記して採用情報を掲載する際に、この程度まではOKだけど、
これ以下は受け付けないといった設定をある程度決定しています。いわゆるおもてには掲載しない裏スペックです。
まず、企業が転職サイトを使う大きな理由のひとつが、フィルタリングです。
裏スペックで設定した以下のひとはふるいにかけられて、初めから除外してしまうと選考がスムーズになり、
採用の時間効率も上がるため、非常に効率的です。
分かりやすく一例をあげて説明したいと思います。
たとえば、山田不動産が営業の管理職を募集していると仮定します。
採用条件を35歳まで、4年制大学を卒業しており、5年以上の専門経験を持っている男性で、
転職回数は3回までねと初めから必須スペックは決まっています。
山田不動産の人事担当者は、今回の求人で利用する転職サイトとしてリクナビNEXTを利用します。
次に、リクナビNEXTの営業を呼び求人広告掲載の契約を交わします。
その後、山田不動産の人事担当者は、パソコンによるWEB応募管理システムの使い方の研修を受けることになります。
求人ページができ、山田不動産の求人広告がリクナビNEXTのWEB上に掲載されると、
応募者はリクナビNEXTの登録フォームに自分の経歴や志望動機などを入力してエントリーします。
もちろん、山田不動産の人事担当者は自社用にカスタマイズされたWEB応募管理システムから、
これらの情報をリアルタイムで見ることができます。
項目でフィルタリングされ、あなたの応募はスルーされている地獄
パソコンの管理画面には、応募者が入力した情報がすべてExcel表のような形式で表示されています。
主な表示項目は、年齢、性別、都道府県、学歴、職歴、資格・免許、転職回数の7項目です。
山田不動産の採用条件(裏スペック)から外れている応募者情報は、初めから除外されていて表示すらされることはありません。
たとえば年齢が35歳までと決まっているのであれば、36歳以上の応募者情報は、最初からお見送り対象。
応募日から起算して10日目に、お見送りメールが自動送信されます。これは自動で処理され人の判断は必要ありません。
未だ多くの40代が、目視で経歴等をチェックした後、
担当者がお見送りメールを送信していると考えているようですが、
スペックから外れたあなた方の情報が我々人事担当者の目に触れることはありません。
まさに地獄のスルーです。
40代以降は通常の応募要項の条件の確認は必須
こうして、40代が転職サイト経由で何件応募しようとも、面接にすらたどり着けない現象が起きているのです。
以前は数打てば当たるといった情報もありました。
しかし、考えてみたら人事担当者からすれば、
掲載後に何百件とくる応募の中から理想とするスペック以外の応募をすべて見ている程、時間は無いのです。
こういう情報の振り分け方をされてしまうと、いくら諸条件を無視して応募しても、
結局のところ書類選考を通過するのは不可能なのです。
40代以降がそのスルー地獄を突破するたった2つの応募方法
古典的だが、郵送という直接応募方法
履歴書や職務経歴書を直接郵送する応募方法はライバルが不在であるため、まだまだ有効な手段です。
興味のある企業へ直接応募する場合、応募先企業で生かせる職務経験があることが大前提となりますが、
ネット経由以外でのインパクトや印象にも残りやすい為、有効な手段です。
ただし普通の応募ではダメです。具体的な提案書を加えるなど、会ってみたいと思わせるような工夫が必要になります。
その際、一度お話しする機会をいただけませんか?程度のやわらかい感じだと好印象です。
直接郵送応募は、中小企業なら経営者、大企業なら人事部長宛てに送付します。
採用の実験を握る中小企業の経営者や人事部長なら、
自社にメリットがある40代であれば話ぐらいは聞いてみようと思います。
転職サイトの求人を見た上で、あえて企業のコーポレートサイトから応募する
転職サイトからの応募は、募集内容が緩ければ緩いほど、応募が殺到します。
そういった過密な競争から一歩避けるために、
あえて印象に残る様に企業の社員募集ページやお問い合わせから応募してしまうのです。
高倍率の難関を勝ち取るには、絶対と言っていいほど他応募者との差別化が必要になってきます。
実際、自分が以前いた会社にこの方法で入社してきた優秀な営業マンがいたのですが、
企画書と熱意ある想いを原稿用紙5枚分に手書きで書いてスキャンして応募フォームから送ってきたそうで、
普通の応募でない戦略と猛烈な熱意を感じ、入社となった様でした。
※ポイントとしては、応募フォームに履歴書や職務経歴書や提案書などを添付できないケースも多いですが、自分のgoogledrive等にPDFで保存してリンクを作成する等の工夫をするといいです。